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ALSP-14
プロフィール
松本 裕樹
私は浜田市在住の松本裕樹と申します。
自覚症状から丸8年、2019年11月の確定診断から6年目になるALS筋萎縮性側索硬化症の現役患者です。
NURSEを目指す素晴らしい生徒諸君に大変恐縮ですがお話をさせて頂きます。
先ず私がどの様な経緯で今に至っているか、この呂律ゆえお聴き苦しいとは思いますがお付き合い下さい。
2017年、はじめは右手親指が痺れだし、
徐々に右手の握力が低下していきました。
そして階段の昇降に言い表し様のない不安や恐怖を感じ始めました。
加えて全身の筋肉にピク付きを感じ始めます。
ある日、階段を駆け上がれない、駆け降りれないことに気付き、
合わせて走れない、スキップ出来ない、ジャンプ出来ないことにも気付きます。
持病の腰のヘルニアが悪化したものと思い、
マッサージ、鍼治療、整骨院、整形内科のリハビリなどを受けつつ、
仕事である土木建築業を続けました。
そんな頃、出張先で追突事故(いわゆるオカマ)にあい一気に腰痛が酷くなりました。
そして右手握力がどんどん低下し、64キロ有った右手握力が8キロまで落ち
(左手は50キロから25キロに)仕事や生活に支障をきたし始めましたので、
思いきって、2018年9月に腰の椎間板ヘルニア切除手術を受けました。
甲斐合ってか腰痛は無くなり、その後リハビリに努めましたが、
前に申しました症状は一向に改善されないまま約半年をだましだまし過ごしました。
私はこれまた持病の頚椎のヘルニアが原因だと思い込み、
思い切って首のヘルニア手術も受けるべく病院へ向かいました。
そこでレントゲン写真を見た担当医から
「確かに首のヘルニアは見られるが、このボリュームでその症状は考え難いです。」
と言われ脳神経内科へ紹介を受けました。
ネット社会です。自分で色々調べて…直ぐにALSが頭をよぎりましたが、
人間とは弱い生き物です。
信じたくない気持ちから最悪でもパーキンソン病だろうと勝手に思い込んでいました…
パーキンソン病には現在良い抑制薬があり、日常生活も大丈夫だし、
パーキンソン病自体で命を落とすこともないと…
それにすがりたかったんだと思います。
実際ドパミントランスフォーム検査の結果、
初期のパーキンソン症状が診られるとのことで薬も飲み始めました。
が…
私の身体は、特に下肢と呂律の不具合が顕著に進行していったのです。
絶望しました。
「オレはALSなのだろう…」
そんなある日現場で重機昇降時に転落し怪我を負いまして、
それを期に、もうこれは駄目だなと腹をくくって仕事を辞め、
ALS診断の為の検査入院に踏み切りました。
やはり…案の定…
2019年11月14日 筋萎縮性側索硬化症 ALSとの確定診断を受けたのです。
主治医は「残念ですが悔いのないように直ぐに終活を始めてください。
進行が早いケースも多いので」と仰いました。
当初は…絶望のあまり、思考がおかしくなり、
それでも自分は大丈夫。オレに限ってそんな事で死ぬわけない。
等と安易に安易に考える方へと逃げておりました。
しかし、直ぐに日常生活の中で様々な障害が出始め…
転ぶ。
箸が使えない。
ボタンがとめれない。
血だらけになるほど喋ると舌を噛む。
普通に喋れない。
趣味のゴルフ、カラオケ、ライフワークともいえるギター演奏が出来なくなっていく。
事あるごとに絶望感にさいなまれ、
ALSについて調べれば調べる程、自死について深く考える様になっていきました。
私は当時、新潟県に住んでいて既婚者でした。いわゆるマスオさんです。
自宅にはアルツハイマーの義母、高齢の義父がおり、妻は介護に追われておりました。
疲弊しながらも頑張っている妻に今以上の負担は掛けたくないとの強い思いから、
無理矢理に離婚を承諾してもらい2021年5月に生まれ故郷の浜田市にUターンしました。
行政の不備怠慢と対峙しながら一つ一つ問題をクリアして、
誰も住まなくなっていた実家で一人暮らしを始めました。
故郷って本当に良いものです。
友人知人や親族、多くの協力を得て先ずあきらめていたギター演奏を再開。
ALSとしては奇跡といえる右手握力の回復(現在約28キロ)によってバンド活動も再開し、
クラウドファンディングを経て神経性難病医療開発支援を目的としたCDを発売。
同様に山口県の澄川酒造場様のご協力を得て日本酒「東洋美人あいのかたち」発売。
ちなみに「あいのかたち」という私のオリジナルソングに澄川酒造場の澄川社長ご夫妻が感動して下さった事がキッカケです。
YouTubeで「angelslovesupremeNo14」をチェック!
Googleで「日本酒あいのかたち、東洋美人あいのかたち」でチェック!
ここ一年程は忙しすぎて更新が滞っておりますが…ホームページ「alsp14.com」をチェックしてみて下さい。
また、昨年元日の夕げ時に起きた能登沖地震被災地の方々を支援する為に、
チャリティTシャツを販売、収益を石川県に寄付。
同Tシャツを現地で直接手渡し100枚プレゼント&応援LIVE弾丸ツアーを実施など、
様々なプロジェクトを手掛けさせて頂きながら現在に至っております。
ALSによる絶望感。これは今でも不意に、事あるごとに襲ってきます。
ただ、その度に寄り添ってくれる親族、そして仲間達、皆んなのお陰で
「死ぬ迄生き切る」なんて格好つけた決意更新をし続けております。
そして2025年12月24日に仲間と作り上げた3枚組39曲入りのNEWアルバム「14's Variety」の発売いたします!
「人生はそれが人生だと気づくまでは長く、それに気づいてからは恐ろしく短い」
だからくよくよしてる暇なんて無いんです。
まだまだまだまだーっ!
2025年11月
松本裕樹
GALLERY
Angels Love Supreme No.14
2022.05.09 ON SALE


